このブログは、サルコイドーシスや難病の仲間に向け書いています。

初めまして、モモタ侍と申します。

4年前、突然 指定難病のサルコイドーシス(サ症)になりました。

サ症は、体中にできる肉芽(にくげ)と言うできものが、体の正常な機能を妨げる病気です。

症状は人それぞれですが、私の場合、痛みしびれ疲れ が辛いです。

*サ症の詳細は、難病情報センターHP→ さ行→84サルコイドーシス をご参照下さい。

 

私は、50歳目前で難病のサ症を発症し、以前のように無理が効かない体になりました。

今、仕事は休職中ですが、仮に社会復帰出来たとしても、以前と同じ働き方は出来ないでしょう。

そこで、休職期間を使って、今後の働き方について、実地体験も含めシミュレーションしてきました。

ここでは、サ症の私が、社会復帰するに際して、どんな課題があるのか。

また、どんな働き方なら出来そうかについて書いています。

何かのご参考になれば幸いです。

難病と就労

来年、休職期間の終わりを迎える私の、一番大きな課題は今後の就労です。

難病になり増悪も経験した、今の会社への復帰は、病気を再増悪させないかとても不安です。

私のサ症の場合、障害者手帳の対象になりません。

なので、就活時も障害者枠の適用にならず、健常者枠で仕事を探さないといけません。

年齢的にも、新たな仕事を見つけるのは、かなり難しいでしょう。

 

一方で、働くのが好きな私は、楽しく、やりがいを持ち、残りの人生を送りたい と思っています。

これらの不安を除き、希望を持って働くには、どんな方法があるか、ずっと考えてきました。

私の就労上の課題

サ症になって、復職の失敗を経験しました。

会社にも迷惑をかけ、それ以上に病気を悪化させ、回復するまで、長い時間・お金・努力が必要でした。

この苦い経験を通して、私が再度、働きだす為の課題を整理してみました。

ストレスとサ症

サ症の発症とストレスの関係を書いた症例報告があります。

(ご参考)サルコイドーシスの病因~に関する~臨床的研究、著:山口哲生、日サ会誌2009;29:3-7)

私がサ症を発症したのも、会社の経営が悪くなり、仕事でストレスを溜め、逃げ場を失った時期でした。

  • 課題を見つけると真正直に、真正面から立ち向かいすぎる。
  • 曖昧な結末が嫌いで白黒ハッキリつけようとしすぎる。

と言った、私の性格と発症時の会社の環境がマッチせず、ストレスを全身で受け止め、つぶれました。

入院、そして復職しましたが、1年間で病気が増悪しました。

通勤の辛さ

復職後、最初の半年は、フレックス出勤だったので余裕を持って通勤出来ました。

しかし、通常出勤になると、週5日の電車通勤が辛くなりました。

人混みの電車、決まった出社時刻など 以前は当たり前だった事が、心身とも大きな負担となりました。

寛解率も高いと言われるサ症が、全然良くならず(ひどい疲労、全身の痛み、他全身症状)不安が大きくなりました。

通勤途中で何度も家に帰ろう思う辛い日々が続きました。

集団生活は苦手でしたが、会社に行く事、働く事が辛いと思ったのは30年で初めての経験でした。

結果、1年で休職、人生50年で初めて味わう最大の挫折、どん底状態でした。

通院などの休暇が増える

難病は体調以外の問題でも、会社を度々休む必要があります。

治療法が無いサ症や難病は、定期的に通院・検査し、経過観察するのが必須です。

サ症は全身疾患で、私は、呼吸器内科、神経内科、神経科、循環器科、眼科、整形外科と7科を受診。

科によって診てもらう頻度は違いますが、通常、平均で2~3回/月。

そこに、病状変化、投薬変更、問診集中など あると4~5回/月となります。

この状況は恐らく一生続くでしょう。

毎月休暇を多く取るので、残りの稼働時間で、仕事を挽回しようとしました。

結果、無理の効かない体に更に負担が掛かり、病気が増悪しました。

就労面(収入)と共に考え・実践して来た、家計の見直し(支出)もご参考頂けると幸いです。

  1. 難病で始めた 家計の見直し 【サ症体験記】

    私に出来る働き方

    私のサ症は、5年目を迎えています。

    幸い昨年のステロイド治療以来、体調はかなり安定しました。

    また、休職で仕事と距離を置いたこと、医師や支援者のおかげで心も元気になりました。

    私に取って、一番大切なのは、今の心と体の状態を維持すること、それを大前提として、慎重に社会復帰を目指す事です。

    会社で働くメリット

    私はいわゆる大きな会社で働いて来ました。

    難病になり、とてもありがたく感じたのは会社の福利厚生です。

    病気が増悪して、一度は会社を辞めようと思いました。

    しかし、会社、市の難病者支援センター、家族など 支援者と相談して休職制度を知りました。

    休職制度を活用出来た/出来なかったでは、全く違った闘病生活になっていたでしょう。

    健康保険、休職制度、傷病手当など 良い会社は、金銭・福利厚生面で社員を守ってくれています。

    休職期間中、安定した収入があるのは、本人、家族にとってとても大きな安心につながります。

    例えば、50歳の今から難病の体で再就職し、前と同じお給料を稼ぐのは不可能に近いでしょう。

    今、難病などで、もし会社を辞めようと考えている方は、まず会社の福利厚生をよく調べてみて下さい。

    (参考図書:医療費で損しない46の方法 著:原昌平 中公新書ラクレ)

    私の働きたいエリア作り、私に出来る働き方

    以上を踏まえて、私の働く上での考慮点を列挙し、働き方一例を下記します。

    1. 【私のやりたい事】
      ・高齢での難病発症(どん底を味わった)経験から、同じ(辛い)思いをする人を減らしたい。
      ・辛い思い(病気や精神など)をしている人が、立ち直る手助けをしたい。
      ・難病になり、助けてくれた人達、行政(保険制度、難病センター)への恩返しがしたい。
      ・海外から来て日本で働く人・その家族の手助けをしたい(海外生活の恩返し)
      ・私のサ症の経過をブログに書きとめ、サ症患者/難病者の何か役に立てたい。
      ・休職中に始めた法律の勉強をライフワークにしたい。
    2. 【私の持つスキル・特徴】
      ・人の為にする事が、あまり苦にならない性格。
      ・日本語ボランティア、市の難病者当事者委員/サ症の仲間相談員の経験
      ・ブログ運営、ウェブライティングの基本スキル
      ・行政書士の資格(取得中):外国人ビザを専門とした行政書士を目指す
      ・海外(10年間)での会社経営の経験(管理、IT、物流、生産など)
      ・大きな会社での経理、IT分野での経験
      ・多少の英語力
    3. 【働く上での考慮・課題点】
      ・早朝、ラッシュ時通勤を回避できる働き方(テレワークなど)
      ・自分で仕事のスケジュール組が出来る働き方(フリーランス、自営など)
      ・長期プロジェクト型でなく、短期やり切り方の仕事(ストレスを溜めない)
      ・リスペクト出来る、同じ志の仲間がいる仕事環境(ストレス軽減)
      ・やりがい、社会貢献、絶対的価値:一番。利益、給与追求、相対的価値:二番。
    4. 【私の働くエリア、働き方 例】
      ★私のやりがい、スキル・特徴、課題点を、下記仕組み作りの中で活用し、生活費を稼ぐ。
      ・近い将来に向けて、難病、障害、高齢者のヘルパー不足が深刻化している。
      ・少子高齢化による若い人材不足、給与水準の低さ、研修など当産業への定着策が低い。
      ・2019年より外国人実習生のビザが緩和され、家族帯同も許可されつつある。
      ・実習生は企業へ就職するが、その家族への受入れ、サポート体制が整っていない。
      ・行政、民間、地域ボラなどが一体となり、帯同家族をヘルパー人材として活用する仕組作り。
      在留外国人、帯同家族が日本の生活になじめるサポート(外国人を呼び込む宣伝効果有り)。
      難病、障害、国籍など多様性のある人々がフラットで、生き生きと活躍出来る社会作りに貢献。

    最後に

    以上、書いた事は、休職中の私が書いても、単なる絵空事かもしれません。

    ただ、30年の社会経験からすると、それほ現実味の無い話ではないと思います。

    高齢での難病発症、その痛みやひどい疲労感、動かない体、社会の流れから外れた屈辱・挫折感など。

    コロナ、天変地異、そして日本経済が厳しさを増す中、これらの経験は、今後多くの方々が、何らかの形で味わうものでしょう。

    その、挫折経験は、そこから立ち直り、前を向けてこそ初めて将来の財産になると思います。

    残りの人生でそう言ったモノのの、一端につながれれば、良い人生だったと言える気がします。

     

    最後まで読んで頂きありがとうございました。