初めまして、モモタ侍と申します。
3年前、突然 指定難病のサルコイドーシス(サ症)になりました。
サ症*は、体中にできる肉芽(にくげ)と言うできものが、体の正常な機能を妨げる病気です。
症状は人それぞれですが、私の場合、痛み、しびれ、疲れ がつらい自覚症状です。
*サ症の詳細は、難病情報センターHP→ さ行→84サルコイドーシス をご参照下さい。
発症からの経過を「サ症(難病)闘病日記」として記事にしてきました。
ここでは、その中で気付き、私がやりたいと思うことについて書いています。
難病の仲間の、何かのお役に立てれば幸いです。
患者目線で有用な情報
難病と言われるものになって、困難や不便を感じながら3年間歩んで来ました。
この道のりはこれからも続くでしょう。
特に、難しかったのは 患者目線で必要、かつ正しい情報を入手すること。
そして、外観から疾患が見えにくい難病患者としての社会との係わり方でした。
サルコイドーシス(私の病気)
私は珍しい急性のサ症で短期間に沢山の症状が出ました。
大阪の大学病院で、確定診断をへて経過観察を行ってきました。
つらい痛み、疲れ、シビレと言った全身症状は薬でコントロールしてきました。
しかし、肺の機能が落ちて来て、この夏(20年)ステロイド剤による治療を行いました。
今の所、薬の効きは良好で、量を減らしながら経過観察中です。
ステロイド剤は、体の副腎皮質という器管からでるホルモンを基にした薬です。
正しい情報を得る難しさ
ステロイド治療をするか/しないか、かなり悩みました。
強い自覚症状を改善したい一方で、ステロイドの効果、副作用など さまざまな情報があるからです。
中には、その真偽を疑うような情報も混じっています。
その為、自力で医師の見解、症例集を集め、ネットからも信頼出来そうな記事を抽出しました。
その中から必要な情報に絞り、最善な判断をするのは時間も勇気もいります。
こう言った苦労は、他の難病の仲間も同じと想像します。
なぜ、こうなるのか? それは、病気の原因が不明 で 患者数が少ないから に尽きると思います。
同じサ症でも、発生する臓器や症状がいろいろで、人によっても違います。
結果、導かれる正解が無限となり、難病に係わる多くの人々を混乱に陥れます。
これが、根拠のない情報、さまざまな憶測を呼ぶのだと思います。
正解でなくても最善な情報
そんな難病も、時間を掛けて情報を集め、一つ一つ吟味すると有用な情報に出会えたりします。
私が思う 有用な情報とは、難病患者のQOL(生活の質)を維持し、高めるのに役立つ情報です。
例えば、次のようなものだと考えます。
【私が有用と思う情報】
- 難病者の医療費/生活をサポートしてくれる国や社会保障制度
- 難病支援センターなど地域の難病サポート機関や体制
- 病気やお薬の基本情報(難病情報センターのHPなど)
- 患者として一番辛い自覚症状のコントロール方法(リハビリなど)
- 難病と、上手に・長く付き合って行くための心の持ち方(診療内科の書籍紹介など)
これらは、病名に関係なく、難病の仲間に共通する課題です。
また、行政機関や出版社が情報源の場合、情報の脱線/一人歩きも最小限に留められると考えます。
なんびょう どうしよ?倶楽部(私の思い)
以上より、難病の仲間にとって、出来るだけ確かで、有用な情報が集まる場として、地味に「なんびょうどうしよ?倶楽部」を、発足させたいと思います。
患者目線の情報を集める
「なんびょうどうしよ?倶楽部」が上手く育つか、有用な情報が発信できるか?
まずはテストケースとして私から情報発信を続けようと思います。
紹介する情報源は下記のようなものになると思います。
- 難病やサ症について関連書籍、症例集
- 大学病院の医師の見解
- 地域の難病支援センター(サ症仲間相談員)で得た情報
- 地域の難病者当事者委員で得た情報
主に、私が読んだ書籍や記事、大学病院や関連ボランティア活動で得た情報などです。
また、専門的医学の内容には触れず、難病の私から見て有用な情報 を発信します。
しかし、私一人の情報はとても限られており、情報の吟味も一人では不十分です。
そこで、最終的には、全国の難病の仲間から情報を提供してもらう。
その情報をWeb上で共有し、選択、精査、蓄積 を繰り返す。
その場として「なんびょうどうしよ?倶楽部」を育てたい。 と言うのが私の思いです。
個人的には、今はブログ発信しか出来ないので、Webスキルの向上も課題です。
難病仲間の「道しるべ」を作る
私の思いが、成功するか、立ち消えるかは不明です。
ですが、この手順を踏んだ情報は、難病仲間の 道しるべの一つになると信じます。
私のサ症の場合、以下のような幸運が重なりました。
- 短期間で、全身に派手に特徴的な症状が出たこと
- かかりつけ医や大学病院の判断が的確だったこと
- 難病支援センターや医療費助成制度の存在を知り、早くサポートを受けれたこと
しかし、以下のように、さまざまな問題を抱えた多くの仲間を見ました。
- 医療費補助、難病支援センターなどのサポート体制を知らない
- 自分に合った医師に出会えず、病院をたらい回しになる
- それ以前に、何年間も何の病気か分からない
- 難病患者に適した働き方、職場に出会えない
- 結果、無理をして病気を更に悪化させ、つらい思いをする。
これらの状況を、一歩でも改善させたい。
人生後半にして、難病になった私の使命のように勝手に感じています。
最後に
私は、(ある意味)最後の一手であるステロイド治療を始めました。
現在、経過良好で、セカンドライフも視野に入れ社会復帰の気持ちも芽生えています。
人生の延長が許された私が出来る社会貢献は 難病に関すること と 海外での会社経営の経験 と考えます。
これを達成して、生活とやりがいを両立した、難病者の働き方のモデルケースになりたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。